皆さんが役割をもって、主体的に活動できる日中一時支援事業所です。
だれでも、いつでも利用でき、自分らしくいられる場所です。
陽だまりのように暖かい家、みなさんの心がぽかぽかとなることを願っています。
ひきこもりの家族が集まり、お互いに励まし体験を伝え合うことで、親たちが心の平穏を保ちながら子どもへの接し方を学びます。
やがては、子どもの回復を目指している会です。
気軽に参加できます。ひとりで悩まず、一緒に語り合いましょう。
2019年度は宇部市にお住まいの方に、メンタル相談会を実施します。
お困りごと相談の詳細はこちら
フォーラムを行っています。
【お問い合わせ先】
主催:NPO法人・ふらっとコミュニティ
TEL&FAX:0836-21-1552
1講座 病気の症状と仕組みについて
2講座 病気の経過と治療
3講座 抗精神病薬について
4講座 病気への対応の仕方
5講座 精神科リハビリテーションについて
【5講座】精神科リハビリテーションについて |
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講師:山口大学大学院医学系研究科 保健学系学域 講師 山根俊恵 |
この講座では、私が精神科リハビリテーションについて講義しました。リハビリテーションとは、障害があるために自分らしく生きることが困難になった人が自分らしく生きる権利の回復です。しかし、精神障がい者の方は病気と障害を併せ持っているために生活がしづらくなっておられます。どのような生活のしづらさがあり(メンタルヘルスうべ 2号で紹介)どのような対応方法が望まれるのかについてお話しました。なかでも皆さんが興味を持っておられたSST(生活技能訓練)や心理教育についてご紹介しました。認知の障害は、得られた情報を適切に判断して行動することができないために人と上手くコミュニケーションがとれなくなってしまいがちです。SSTは認知行動療法に位置づけられており、実際に困った場面においてどう対処したらいいのかをロールプレイ(実際に演じてみる)を行ない、適切な行動について誉めて(正のフィードバック)強化していきます。現在は、精神科病院で入院中の患者様に治療の一環として取り入れられているところが多くなってきましたが、地域で生活されている方を対象にして行なわれているのは一部のデイケアだけです。今回の障害者自立支援法では「自立支援」「就労」がキーワードとなっていますので、障害を持っていても社会参加ができるように地域でもSSTを行なっていけたらと考えています。
代表理事 山根俊恵
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感想 |
精神科のリハビリテーションでSSTが大切という話は聴いたことはありましたが、具体的な方法等については初めて聴くことができました。地域で生活している当事者の社会性を高めるという意味でも、もっと多くの事業所が前向きにSSTに取り組んでくれたらいいなと思いました。 【福祉職 Hさん】
いつも同じ失敗を繰り返すといった生活のしづらさの特徴があっても、本人が失敗に気付かないためになかなか親に相談をしてくれません。また相談された時には、親としてどう本人に判りやすく伝えたらいいのか難しく思っています。 【家族 Cさん】 第3、4、5回の講座を受講して当事者の息子に向かい合う、親にとって絶対必要な基本の教えだったように思います。薬の知識、当事者との向かい合い、病気のことを良く知ること、リハビリの難しさなど…。一足飛びに治癒する病でないことゆえに改めて勉強しなければならないと思いました。 【家族 Mさん】 |
【4講座】病気への対応の仕方 |
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講師:山口大学大学院医学系研究科 保健学系学域 講師 山根俊恵 |
この講座では、当事者の方たちが自分の病気について語っておられるビデオを見せていただいた上で、どう対応していったら良いのかといった講義がありました。また、当日は2名の当事者の方にも参加していただき、病気になったときの思いや家族との関係がどう変化していったのか、そして今どのような生活を送っているのかなどを話していただきました。病気になって親に勘当され家に帰れなくなった体験、退院しても行くところがなく何をしていいか分からなかったことなどを赤裸々に語ってくださいました。病気になったことで自分の生き方を変えざるを得なかったことや支援者との出会いや仲間とのふれあいがあったから今日があるなど前向きな姿勢に感動しました。生活のしづらさや再発防止に当事者や家族がきちんと立ち向かうためには①病気や症状について知ること②同じ仲間や支援者との出会い③諸制度・資源の上手な活用だけではなく“心の優しさ”“あたたかさ”を大事にしたかかわりや地域に根ざした元気の出る活動もこれからは大事だと思うと話されていました。ご家族からは、「子どものことを思えば思うほどうまくいかないこともある。親は限界だと思っている人も多い。」との意見もありました。私たちは、とかくこうあるべきだと決め付けてしまいがちですが、まずは当事者の方の体験や思いを知ることから始めなければどんな専門的な知識も役には立たず絵に描いた餅になってしまうと思いました。
代表理事 山根俊恵
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感想 |
ビデオや当事者の話を通して、支援者のかかわりや当事者の方の想い、それに病気についてなどの話を聞くことができました。今まであまり聴く機会のないお話だったので新鮮な感じがしました。地域支援に関わる人たちはもっと地域で生活している当事者の方の想いに耳を傾ける必要があるように感じました。 【福祉職 Tさん】
普段の生活での対応が一番大切だと分かってはいてもなかなか難しいのが現実です。専門家のアドバイスやビデオはとても参考になりました。 【家族 Cさん】 |
【3講座】抗精神病薬について |
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講師:医療法人 和同会 片倉病院 薬剤室長 村田幸子 先生 |
この講座では、統合失調症の治療の主流とされている抗精神病薬の作用と副作用、薬物を継続することの意義や病気の再発について講義をしていただきました。薬の主な作用としては幻聴や妄想などの陽性症状を改善すること、興奮症状をやわらげて神経の沈静化を図ること、無気力や活動性の低下などの陰性症状を改善するといったことがあげられます。しかし、薬には眠気やだるさ、筋肉のこわばり、自律神経のはたらきの副作用、高血糖、体重増加などの副作用が現れる場合があることもお話されました。再発を予防するためには(1)回復を焦らない、焦らせないこと(2)自己判断で服薬をやめないこと(3)再発の兆候を見逃さないことが重要だと話されていました。薬に対しては、子どもさんがどんな薬を現在飲んでいるのかなど理解しておられ、今の病状が本当にこの薬であっているのだろうか、主治医は同じ薬なら散薬もカプセルも効果は同じと言われるが実際には効き方が違うと思われるなど活発な質問をされていました。中でも薬を飲みたがらない場合どう対応したらよいのか、病識がない場合どうすれば良いのだろうか、主治医には飲んでいると言っているが実際には捨てていることもあるなど一緒に生活しているからこそ感じる悩みや意見が出され、またそれぞれの家族の方が工夫されていることも知る機会となりました。
代表理事 山根俊恵
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感想 |
精神科の病気が先生の診察や薬により治療効果を発揮することが良く分かりました。中でも作用、副作用の話や時代により色々な薬が開発されてきたことは、とても参考になりました。今後は自分が関わっている当事者の方の薬の処方にもっと関心を持っていくつもりです。 【福祉職 Mさん】
薬の効果にも個人差があり、人によっては古い薬の方が効く場合があるということが分かり、新薬ばかりに捉われる必要がないことを知りました。親としては副作用の少ない薬が開発されることを願っています。 【家族 Bさん】 |
【2講座】病気の経過と治療 |
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講師:山口県立こころの医療センター 高松 範雄先生 |
今回は、統合失調症がどのような治療経過をたどり、どんな治療法があるのかについて講義をしていただきました。治療の基本は薬物療法であり、急性期症状においては非常に効果的であること。1950年代より登場してきた抗精神病薬(第一世代)も、現在では、新たな抗精神病薬(第二世代・第三世代)の登場で陽性症状だけでなく陰性症状にも効果が期待できるようになってきたことや錐体外路症状(むずむず感や手の振るえなど)の副作用が起こりにくくなってきたとのお話でした。ご家族の皆様も非常に関心を持たれ、主治医とセカンドオピニオンの投薬に対する意見が違う場合どうすべきか、併用注意とかいてある薬を併用しているが問題ないのだろうか、服用している薬が非常に多いが主治医は減量できないと言われるがどうしたものか、薬の副作用に体重増加や糖尿病注意と書いてあるがどうしてこのような副作用があるのかなど多くの質問がありました。本来であれば、主治医からきちんと説明を受け、ご本人またはご家族が同意された上で治療を受けるといったインフォームドコンセントが望まれます。しかしながら、当事者だけが受診されることが多く、主治医と家族が話す時間が持てないことや専門知識がないためになかなか主治医に本音を言えないといった問題があるように感じました。26名の参加があり、ディスカッションを通してご家族の強いニーズを感じた一日でした。
代表理事 山根俊恵
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感想 |
私は現在、統合失調症歴24年余りになる息子と二人暮らしです。今回、ふらっとコミュニティの月1回の講義(1年間を通して)に参加を申し込みました。参加の目的は、以下のとおりです。 ①病状を知ること(どんな事態に遭遇しても適切な対応ができるように)②専門の講師の講義を聞いて知識を得ること(子供達のため、自分のため)③家族間の交流(家族で男性の参加が少ない中、父親側の意見や質問は参考になる) その他、私の思うこととして色んな参考書などを紹介していただくのも嬉しいのですが、年配者も多いため、全部を読みつくして理解できる人は少ないのではないかと思います。前回のように図解での講義は分かりやすかったです。次回から楽しんで勉強します。【家族】 |
【1講座】病気の症状と仕組みについて |
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講師:山口大学大学院医学系研究科 渡邉義文 教授 |
精神障がい者の家族勉強会がスタートしました。先日、平成18年度宇部市市民活動支援基金事業助成金を頂くことも決定し、喜ばしい限りです。 1講座では、医療者、家族を含む22名の参加がありました。宇部市内の方だけではなく下関市からの参加者もあり、ご家族の熱い思いに触れることの出来る時間となりました。今後もご家族のニーズに応えることができるように、いろんな取り組みをしていきたいと思っています。 代表理事 山根俊恵
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感想 |
精神障がい者の家族勉強会の1講座に参加しました。まず、渡辺教授から病気の症状の仕組みについて、というテーマでの講義がありました。統合失調症が、様々な要因が絡み合って発症することや、症状には、陽性症状や陰性症状があることを聞きました。また、これまでは、原因が分からず、治らない病気というイメージがありましたが、今日では脳の病気で、症状を薬である程度コントロールできるようになってきた、というお話もありました。合わせて、ストレスに弱く、再発を起こしやすいこと、家族の対応が大切であることも聞きました。その後、参加されたご家族から、服薬や、主治医との連絡の取り方、症状、社会からの偏見、対応について質問がありました。ご家族の意見を聞ける貴重な機会で、ご家族の方は、気持ちを言える場がなかったり、お互いの情報交換できる場が、思った以上に少ないということが分かりました。ご家族をサポートするためには、このような場を充分に生かすことが重要だと感じました。 【医療者 Sさん】
病気だけの講義だけではなく、毎日の生活について迄の説明などとても判りやすく勉強になりました。今後の講義が楽しみです。 【Kさん】 |